RED EXPRESS
485系交直両用特急形電車も九州に渡ってきて交流専用特急となって20年以上がたちます。(一時下関にちりんも存在したが、実質九州島内のみ運用)模型のほうは、TOMIXから色変更方パンタ化によりKATOME、MIDORI、REDEXPRESSが登場いてますが、イマイチの出来です。悪くゆうと詐欺やね。なければ作るというのがこの世界の常でして、切断等の加工容易さからKATO車をネタに早速改造を開始します。
5号車クモハ485-0
クハ481-300の運転台部とモハ485客室部とドア付近をそれぞれ切出します。この作業が仕上がりを大きく左右するため慎重に行います。予定寸法より大きめに切断しヤスリで所定のサイズに仕上げていきます。
1.運転台部は前から29mm
2.ドア部は妻面から14mm(切出し〜ドア端は1mm)
3.モハ車体部は端から91mm
実車の全長は20.750mです
(29mm+19mm+90.5mm)*150/1000=20.775m
切口を垂直に仕上げるのはかなり難しいです。逆に言うとこの作業出来栄えを大きく左右するといっても過言ではないでしょう。信じるのは自分の目です。
先頭部を接着する前にこのように準備を済ませます(窓埋め、ルーバー削り、貫通ドアレール撤去)
丁寧にヤスリがけをし、ルーバーパーツを取付用の穴を明けておきます。(φ1.0を適当に2箇所)また客室部にある非常口も削り落とします。
なおルーバーパーツは言うまでもなくJPのコンバーションキットより流用します
機械室の明取り窓を最後までどうしようか迷ったのですが、実車のほとんどが埋められているため今回埋めてしまいました。またCPルーバーのグリルが2段となっている車両がほとんどなためJPのパーツを取付けることにします。こだわらない方はこの作業は省略することができます。(^^;
当初、モハとクハを組合わせようと考えたが、模型の精密化の観点からベンチレータは全車TOMIX分売品PB-103に交換することを前提としているため実質生かせるクーラーのボスは4つしか残りません。よってクハの屋根を生かしこのように全てを撤去し穴埋め施しました。
AU13クーラー取付用のボス
どっかから台座が販売されていましたが、店にいってもいっこうに無く結局余剰車の屋根よりもぎ取ります。ヤスリで平らになるように仕上げますがなかなか難しいです。(^^;
必要数は、クモハ用に5ケ、クロハ用に1ケの計6ケ
台座の取付中心位置にφ1.0のピンバイスで穴開けしさらにφ2.0で拡大します。裏から妻楊枝を刺し、台座の中心がずれないよう接着するのがポイントです。またPB-103用の取付穴もφ1.5で削穴しておきます。
今後製作予定としているHTBなどとの併結運転に備えてTNカプラー化改造を実施します。詳細はRMMや個人のHP等に関連記事がありますが、その方法でいくと先頭車同士を連結したときに特急エンブレムマークがぶつかります。検討した結果まずTNカプラーを出来るだけ前にだす・スカートを下の写真のようにカットしTNカプラー本体部分もスカートの一部として(R加工などの処理は当然する)成形することとした。
なお、クモハのジャンパー栓受は左右各1個づつ、クロハ480-50は左右非対称に1個づつです。製品のは2個づつあるため不要となる部分を撤去します。
写真上:クモハ
写真下:クロハ
※トレインマーク変換機能は死にます。
スカートの予備(KATO:#Z04-0405、4028スカート、\400@10個)を持っていた方が気楽に作業できていいと思います。
1号車クロハ480-50
こちらはクハとサロの切継ぎでまとめます。クロハ481-9〜13にしたい方は、種車のクハ481-300の色変更のみのお手軽加工も選択できます。
クハ481-300の先頭部約22mmの位置に仕上げます。これは客室窓の最初の部分です。モールド類を傷つけないようマスキングテープで覆い注意しながら慎重に仕上げる。
またクモハ同様、ドアレールは削り落とします。
サロ481車体部も同様に切断。トイレ側より116.5mmに仕上げる。クハ481の屋根と先頭部をガイドに現物合わせでチェックしていくと楽です。またトイレの明り取り窓は埋めておきます。
接合した様子(この状態で車体加工を止めればクロ480-0になります。)
ベンチレータ全て、運転席に一番近い部分クーラーのボス、運転席側の通風機を撤去しこのように埋めます
クロ480-0にしてもよかったのですが、クロ480-0から再改造されたクロハ480-50に途中で計画変更しました。加工点は後位側の車掌室の客室化です。近くに号車札等があるため慎重に一部窓埋し、窓ガラス現物合わせでRを仕上げていきます。反対側もR仕上げを目標に拡大していきます。窓ガラスがピタリとはまったときはニヤけてきました。
クモハと同様な方法で台座を運転台後部に1ケ所設置。運転台とこの台座の間に排気ダクトを設置します。(全車共通改造としてこの排気ダクトの排気口を斜めにカットするのもお忘れなく。)また洗面所上部に空気取り入れ口を接着しておきます。(TOMIX分売品・PB-107”485系かもめ用”)
モハ484-200(2、4号車)
方パンタ化作業がメインですが、さまざまな形態が存在します。実車の観察がすぐにできればいいのでしょうが、廃車が進みつつあります。おまけに編成組替もマメにやっているようで…。手持ちの資料を頼りに再現していきます。
RED化などの改造でモハ484、485の洗面所窓は埋められているのがほとんどです。いつ頃から埋め始めたかは不明ですが、JR九州らしさを強調するためにモハ484の洗面所窓は埋めます。
非常口は削り落とします。スジ彫りされている部分に瞬間接着剤を流し込み、#400ぐらいの耐水ペーパーで磨き地道に作業します。
方パンタのプロトタイプとしてモハ484-217と267のタイプを選定しました。ランボードの有無を違いを主に再現します。もちろんベンチレータは交換します。
全車ボディーマウントTN化を基本とします。接着面積を少し残し、床下に瞬間接着剤で取付けます。また、1,2,4号車の各トイレ下にはTOMIXのトイレタンク(バルブ左)をそれぞれつけますが、普通に付けると床下までタンクと流し管が届いてくれません。TNカプラー面とぶつかる部分(タンク部分等)をヤスリで約1mm程削り調整します。
モハ485-100(3号車)
拘らなければ塗装変更のみでいけます。今回は洗面所及びトイレ撤去車を再現します。ちなみに洗面所跡地には車内販売準備コーナー、トイレ跡地には車掌室があります。
方向幕の幅を目安に高さ4mmぐらいを目標に穴開けしていきます。問題は洗面所側明かり取り窓。方向幕よりちょっとずれてます。小さくカットしたプラバンを瞬間接着剤で固定。慎重に慎重にヤスリ掛けしていきます。また窓はサロ481の車掌室窓やトイレ窓から流用してきます。そこそこ使える窓があるかと思いますが、Hゴム無しのものを選択することをお勧めします。
こいつの非常口も埋めます。
さぁいよいよ塗装です。ここからは全車共通の仕事となります。
室内塗装
クロハの座席を凝って製作しようと考えたが、床下の爪がちょうどくるため普通の席のままでも1シートとなってます。よって製作を断念。クハの座席をそのまま流用しています。クモハについてはドア付近にシートが不自然に見えてしまうためクハの座席を前から4つ分背もたれをカットし、4つ目の背もたれ部に余剰車より切り出した仕切り板を現物合わせでそれらしく取付ます。後側のシート3列分が不足するためこれも他の余剰車より流用します。(クモハのシートは全部で14列です)
加工が済んだら一度フラットホワイトで塗装し枕カバー部をマスキングします。(3mm×1.5mm×128席分)
そして一気にフラットブラックで塗装
マスキングを外すとこのようになります。これによりJR九州オリジナルのフリーストップリクライニングシート(RS380形)に見えます。実物は赤青緑の極小水玉模様があしらわれているのとセンターアームレストも装備されていますが今回は省略します。(^^; 左からクロハ、モハ、モハ、クモハ用。
ウェスにグンゼのシンナーを染込ませ軽く拭くような感じで製品の赤2号を落とします。(クリームはなぜか落ちてくれない)
クモハにJPのキットから流用した機械室ルーバーと運転台下のCPルバーを取付け先にプライマー処理をします。裾曲げが面倒だったがなんとか接着。それと方向幕横のルーバーは、適当なのを見つけてこいつも接着します。
注:CP、機械室ルーバーには上下があります。くれぐれも間違わないように!!